【映画】『ジャック・リーチャー/アウトロー』ネタバレビュー
トム・クルーズ主演 「アウトロー/JACK REACHER(原題)」を見ました。
タイトルは原題のまんまでいいよ
先日見た「逃走車/Vehicle 19」もそうですが、(記事はこちら 【映画】逃走車/Vehicle 19 ネタバレビュー)オリジナルの邦題をつけるのいい加減やめてほしいですね。
劇中、外した”1発”が僕にはキーに思えてタイトルは「ONE SHOT」なんかいいんじゃないかなと思ったら、原作の小説のタイトルが「ONE SHOT」だったんですね~。オレすげぇ!
まあタイトルはマーケティング的にも日本の市場に合わせて考えてるのは解りますが、原題と違うタイトルは映画の内容のイメージを勘違いしてしまいます。
あおった感じのタイトルが多いので実際見てみると内容が全然イメージと違う。
「アウトロー」って無法者という意味ですが、もちろん映画の内容も法なんて関係なく悪いやつを罰する!と、合ってはいるんですが日本人の感覚でいくと、「荒くれ者」とか「暴れん坊」ってイメージですよね。それはジャック・リーチャーとは似ても似つかないキャラクターです。そのまんまジャック・リーチャーでいいのにな。
ストーリー
白昼のピッツバーグ近郊、6発の銃声が鳴り響き5人が殺害される。証拠から 元米軍スナイパー ジェームズ・バーが逮捕される。
証拠を突きつけられ自白を迫られ黙秘していたバーだが、紙に「ジャック・リーチャーを呼べ」と要求する。
警察は存在の掴めない「ゴースト」であるリーチャーをどう探すか悩んでいたところに、突然リーチャーが現れる。
かつて軍の秘密捜査官をしていたリーチャーは事件の矛盾点に気づいていく。凄腕のバーが1発でも外すはずがないし証拠があまりにも揃いすぎている。
バーなら痕跡なく遂行するはずだ。リーチャーは己の正義に従い、手段を選ばず事件の真相へと迫っていくーーー。 一部公式サイトより
いい意味で息の詰まる緊張感
BGMがとても効果的に使われている印象でした。というかBGMに集中するまでは、あれ?音楽流れてた?ってくらいBGMの使用が少ない印象です。
そのおかげか、息の詰まる緊張感が終始漂っていて、すごく引き込まれてしまう映画でした。カーチェイスシーンもBGM無しで、実際にトム自身が運転しているのでとてもリアルな映像が楽しめます。
シュールなユーモア
すごくシリアスにストーリーが展開していくんですがたまに、シュールで笑ってしまうようなシーンがあります。
まず、リーチャーがジェフの家で襲われるシーン。2人組に襲われるんですが、2人の息が全く合わず結局仲間をブッ飛ばしてしまう始末。ここだけ見たらコメディです。
そしてカーチェイスの終わりのシーン。リーチャーは車を走らせたまま降り、バス停に並ぶ列にスッと紛れ込みます。みんな戸惑いながらも1人の黒人男性が帽子をリーチャーに渡し、顔を隠すよう促す。そして何人かでリーチャーを隠します。この映像がすごくシュールで笑えます。
電話を切っておいて、掛けなおすシーンとかね。よくある感じですが、息抜きにこんなシーンたちを入れたんでしょうか。
格闘シーン
ミッション・インポッシブルシリーズのような映画を期待して見た方には、バトルは物足りないかと思いますが、僕はとてもリアルに感じられて良かったです。
特にバーからのストリートファイト。かっこよかった。
劇中、トムが使う戦法は軍のものではなくスペインの「KFM(キーシ・ファイティング・メソッド)」というものでメチャクチャかっこよかったです。習えるなら習いたい!
ラストの戦闘シーンは何故リーチャーは銃を捨てたのか理由が欲しかったのですが、少し物足りないようなリアルなバトルが好感触です。
最後事務所の小屋に乗り込むシーンは、ヘレンを人質にとり後ろに隠れているエマーソンを瞬時に仕留めるんですが、ちょっと超人的で、映画っぽくて少し残念でした。
前半と後半の質
他のレビュー記事にもありまして、確かに・・・。と思ったんですが序盤から中盤にかけては緊迫感があり、どんな真相がまっているのか、こちらの気持ちを最大限に高めてくれるつくりでバッチリです。リーチャーとヘレンが推理していて、リーベン・ダウアーという企業の存在が浮上してくるところなんか最高ですね。ですが終盤から結末にかけて中身が薄いというか、サラサラっと話が進んでしまうんですね。
犯行グループと内通していた警察官エマーソンがなぜ一味に加わっていたのか?「今にわかるさ」と言ったまま最後までわからず。
犯行グループのボス「ゼック」は何者なのか。リーベン・ダウアー企業とどんな関係が?
謎は多いですがもうちょっと事件の背景を深く描いてほしかったかな。ラストのヘレンも裏切り者か?と思わせる演出は良かったです。
まとめ
50歳とは思えませんねトム・クルーズ。かっこいい。イーサン・ハントもそうですが、完璧な役なのにどこか抜けているような程良い「スキ」を持った俳優さんだと思います。だから愛されるんですね。
映画としては全体的に渋い構成で、アクションではなくサスペンス映画ですね。その割に後半はどうなんだって感じですが。最後まで飽きずに見れる映画です。
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