メディア化するEC、EC化するメディア
300万ユーザーを突破したキュレーションマガジン『Antenna』がECサービスを開始した。
ここ最近は特にソーシャルやメッセンジャーなどのサービスが次々にECサービスをスタートし、ネットショッピングはアツいステージになっている。
僕自身小さなECを運営しており、数ヶ月前からAntennaに出品のお話は頂いていたが別で忙しく結局出品はしていない。
AntennaのECサービスは、ユーザーがコンテンツを楽しむ延長で自然に商品情報に触れ購入ができるということから「セレンディピティー(思いがけない発見)型」となっている。
EC機能発表前から商品情報は入り込んでいたのだが使っていた印象としてもごく自然だと思う。
目的型から発見型へ。メディアのEC化
こうしてメディアがECを始めるのはごく自然の流れというか、もっと以前から始まっていてもおかしくはないように思う。
今まで、というか現在でもネットショッピングは欲しいものを検索して購入する「目的型」がほとんどだが、その欲しいものが見つけられるのはメディア、テレビや雑誌だ。
広告にしろパブリシティにしろタイアップにしろステマにしろ、ユーザーに思いがけない発見を与える。
ネットではその場でユーザーの熱が冷めないうちに購入を促すことができる。
雑誌の商品に購入用のQRコードをつけたっていい。
「目的型」のネットショッピングではオリジナル商品や独自のサービスでもない限り値段の安い資本力のあるところにユーザーは流れてしまう。インターネットの本質は「中抜き」にある、と言われているにも関わらず同じ商品を取り扱う小売店がネット上にいくつもあってはユーザーを混乱させてしまうだけだ。
だからこそ、影響力を持ったメディアがキュレーションECをやる理由であると思う。
「目的型」ユーザーの「発見」「検索・比較」「購入」というフローから「検索」部分を中抜きにし、「暇つぶし型」「セレンディピティー型」にしてしまうメディアECは結構強いように思う。
Origamiについては「暇つぶし型」と思っていたのだが、ソーシャルなんだけどショッピングアプリという時点で「目的型」のような気がする。ちょうど中間くらいだろうか。Sumallyは「暇つぶし型」だろう。
コンテンツでメディア化するEC
一方でECサイトは「目的型」のユーザーが減ることで売り上げに悩む。
厳密には「目的型」のユーザーはハナからAmazonや楽天で検索をする。つまり一般的な、ごく普通のECサイトの出る幕は無くなってくる。Amazonのスネをかじり、楽天にスネをかじられ、依存して運営するしか無くなってしまう。
そこでコンテンツマーケティングと言われるようなECサイトのメディア化が進んだ。(と言っても好例は少ししか知らないが…
上質なコンテンツを絶えず発信しファンを作る。○○ならここのお店だなと思ってもらったり、あのお店ならなにか良いものありそう、と思わせるようにする。
顧客と関係性を持ち、ブランディングにつなげることが売上アップへの近道なんじゃないかと思う。
まぁもちろん競合のいない超ニッチな分野やオリジナル商品の場合はあまり苦労することも今のところはなさそうだが。
まとめ
どちらにせよキモはコンテンツと魅せ方で(もちろん商品も)カタチだけマネてどうにかなるものではない。
欲しい人に買ってもらうのか、集めた人に欲しいと思わせるか。
石ECなんてのもあったが笑 実際その辺に落ちている石でも売り方次第で売ることができると僕は信じているので、メディア化の次にくるような魅せ方、売り方を考えていきたい。
ひとりごと
結局、何が言いたい訳でも無いんだけど笑 うまくまとまらず…。
まあ昨今のECの流れってこんな感じかなーなんてアホなりに思っております。
スマートフォンが国民の半分が持っている計算になるほど普及したおかげでECはスゴくアツい業界になってきている分、ものすごく難しい分野です。僕なんかがどうこう言えたものではないんですけどね。ECに興味のある方の参考に少しでもなれば幸いです。